こんにちは!
事務局メンバーの安藤理布です。
突然ですが、コーヒーが日本でも栽培されているのはご存知でしょうか。
コーヒーの産地といえば、ブラジル、コロンビア、エチオピア、、、などの熱帯というイメージがあるかと思います。しかし、日本の南に位置する海がとても綺麗な沖縄でもコーヒー豆は栽培されています。
コーヒーが大好きな私にとって、農園に行くことは憧れであり、沖縄への旅行が決まってから密かに行きたいとウズウズしていました。
そして、ついにコーヒーの原点に出会うことができました!
私は、大学に入ってからカフェでバイトしています。カフェでは、すでに焙煎されたツヤツヤのコーヒー豆を抽出してお客さんに届けるという、コーヒーがこの世に生まれてから儚く消えて行くまでの最終工程を担っています。
深煎りのコーヒー、苦いコーヒー、すっきりとしたコーヒー、人それぞれ好みは違いますが、私たちバリスタの仕事によってコーヒーがそれまで歩んで来た道のりが報われるか否かが左右されてしまいます。そんな意識が生まれたのは、コーヒーの勉強をし始めて栽培の様々な過程や種類を知ったことがきっかけでした。
現場を実際に見てみなければわからない、とよく聞きますが、農園へ見学に行くことは今まで勉強して来た事をこの目で見るチャンスでした。
体験するにあたって教えてくれた農園主は、自身のことを「おじい」と呼ぶ可愛らしいおじいちゃんでした。
おじいが最初に私たちに見せてくれたのは、コーヒーの苗木でした。この小さな木からコーヒーチェリーが生まれるのか、とワクワクが止まりませんでした。

おじいに案内されて、雨上がりのぬかるんだ道を進むと、コーヒーの木が広がっていました。
熟した実は食べていいよと言われ、一口食べると、皮の厚い柿のような甘い味でした。甘い果実ではありますが、皮の厚さや、果実の部分の小ささは、やはり中にあるコーヒー豆のためにあるように見えました。

いつもみているコーヒーの姿は、焙煎された後の袋に入った状態。自然の中で生き生きとしている姿がとても印象的でした。
広大な敷地の中でたくさん植えられているコーヒーの木は、沖縄ならではの台風対策に尽力されていました。高く育ってしまうと風によって実や枝が吹き飛ばされてしまう、それを防ぐために木の上の方をカットしているそうです。周りの木や自らの上の方の葉に守られてたくさんのコーヒーチェリーが顔を見せていました。
そして、農園を歩いていて気になったのが、黄土色の土!沖縄北部(やんばる地方)に特徴的な栄養を含んでいない土なんだそうです。栄養を含まないからこそ、肥料によって必要な栄養だけを効率よく与えることができる、と独自のブレンドで天然の肥料を作っていました。
たくさんの工夫で美味しいコーヒーを作ろうとするおじいの熱い思いをひしひしと感じました。
コーヒーが育つ姿を直接見た後、生豆を焙煎し、抽出し、、、

沖縄のコーヒーを飲みました!
甘くて香ばしくて、本当に美味しかったです。一緒に渡してくれた「ちんすこう」とも相性ぴったりでした。そして、雨の上がったすんだ青空と、コーヒー農園を見渡しながら大好きなコーヒーを飲む、今まで味わったことがないほど贅沢な時間でした。
こんなに美味しいコーヒーをおじいは販売していません。2014年に始めたコーヒーの栽培も、販売ができるほど安定した収穫ができるわけではなく、コストもかかることがその理由だそうです。
美味しいコーヒーを栽培するために試行錯誤して、一粒一粒コーヒーチェリーが収穫されて、生豆に加工して、焙煎されて、私たちの元に届く、そんな過程を目の当たりにすることができて、改めてたくさんの人々の思いが詰まっているのがコーヒーなのだと感じました。記事を書きながら飲んでいるコーヒーがとても愛おしく思えました。(笑)